白髪を見つけてしまうと、つい抜いてしまいたくなるという人も多いことでしょう。
しかし、ちまたでは昔から「白髪は抜くと増える」という噂がささやかれています。
一方で、それは嘘だという説を耳にしたことのある人もいるかもしれません。
果たして、白髪を抜くのは本当にNGなのでしょうか。それともどんどん抜いても大丈夫なのでしょうか。
白髪を抜くと増えるって本当?
結論からいうと、白髪は抜いても増えることはありませんし、減ることもありません。これは、白髪の生えるメカニズムを考えれば簡単な話です。
白髪というのは、メラニン色素をつくる働きが衰えることで発生するものです。色素が供給されなくなれば髪の毛に色がつかないため、自然と白いまま生えてくるということになります。
抜こうが抜くまいが、その毛穴からはすでにメラニン色素が充分に供給されなくなっています。
何らかの対策をしないかぎりは、同じ毛穴からはずっと白髪が生えることになります。
白髪を抜くのは毛根や頭皮のトラブルのもと
しかし、抜いても問題がないのかというと、そうではありません。
ムダ毛を引き抜くのがトラブルの元となるのと同様に、無理に白髪を抜くと、毛穴周辺の皮膚や毛細血管に傷がつき、毛嚢炎など、頭皮の炎症を起こす場合があります。
また、毛母細胞が繰り返しダメージを受けると、髪の毛そのものが生えてこなくなってしまうこともありますので、注意が必要です。
白髪を見つけたら、抜くのではなく、根元からカットするか、白髪染めなどで対応するようにしましょう。
白髪を抜いても白髪の予防にはならない
つい白髪を抜きたくなってしまっても、その場の勢いで抜くことだけは絶対に避けましょう。
それよりも、まずは白髪を改善するための対策に取りかかるべきです。
白髪は、頭皮のメラノサイトの機能が衰え、メラニンを十分に生成できないために発生します。
メラノサイトの機能が衰える主な原因は老化ですが、バランスの悪い食生活や睡眠不足、ストレスなどが原因となっているケースも多く見受けられます。
白髪予防には、まずは白髪の原因について正しく理解し、白髪を予防・改善するケアをコツコツ続けることが大変重要です。